2026年8月24日
急な激痛…それ、尿管結石かも?知っておきたい「検査と診断」の裏側
「突然、背中や下腹部に激しい痛みが走った」
「急に血尿が出て驚いた」
このような症状が起きたとき、年齢やこれまでの病歴(既往歴)も考慮した上で、真っ先に疑われる疾患の一つが「尿管結石」です。
尿管結石は放置すると激痛が続くだけでなく、腎臓の機能を低下させるリスクもあります。そのため、速やかかつ正確な診断が欠かせません。今回は、病院や診療所で行われる尿管結石の「診断方法」と「各検査の特徴」について分かりやすく解説します。
結石診断のファーストチョイスは「CT検査」
尿管結石かどうかを診断する上で、最も確実で確実な近道となるのが「CT検査」です。
圧倒的な検出力:レントゲンや超音波では見つけにくい、数ミリ単位の小さな結石もはっきりと捉えることができます。
正確な位置・サイズの把握:結石が尿路のどこにあり、どのくらいの大きさなのかを立体的に把握できるため、その後の治療方針(自然排出を待つか、手術を行うかなど)を決める上で極めて優秀な検査機器です。
CTがない場合はどうする?他の画像検査の特徴
すべてのクリニックにCTがあるわけではありません。CTがない環境や、放射線被曝を抑えたい場合などには、「超音波(エコー)検査」や「腹部レントゲン検査」を組み合わせて診断を行います。
1. 超音波(エコー)検査:間接的に結石をあぶり出す
実は、超音波検査で尿管の中にある小さな結石を直接見つけるのは、至難の業(プロでも非常に難しい技術)とされています。
では、超音波検査で医師は何を見ているのでしょうか?
それは、結石によって尿の流れが塞き止められた結果として起こる「水腎症(すいじんしょう)」の有無です。
水腎症とは?:結石のせいで尿が流れなくなると、上流にある「腎盂(じんう:腎臓の尿の出口)」に尿が溜まってパンパンに拡張してしまいます。超音波では、この拡張した状態がはっきりと写し出されます。
間接的な診断:「水腎症がある=どこかで尿が詰まっている(尿管結石の可能性が非常に高い)」と間接的に推測します。また閉塞を伴わない結石もあるので、水腎がないから結石もないとは言い切れません。
2. 腹部レントゲン(KUB):手軽だが盲点も多い
尿管結石を調べるための腹部レントゲン検査は、医療現場で「KUB(ケーユービー)」と呼ばれています。これは、関係する3つの臓器の頭文字をとったものです。
K:Kidney(腎臓)
U:Ureter(尿管)
B:Bladder(膀胱)
レントゲン検査は手軽に行えるメリットがありますが、以下のような限界(盲点)もあります。
骨やガスに隠れる:大きな結石はよく写りますが、小さな結石や、骨盤の骨、腸管のガス(空気)と重なってしまうと、完全に隠れて見えなくなってしまうこともあります。
写らない結石がある:結石の成分(尿酸結石など)によっては、レントゲンを透過してしまい、そもそも写らない種類もあります。
「静脈石(じょうみゃくせき)」との見分けが難しい:骨盤内には、血管が石灰化した「静脈石」というものがしばしば見られます。これは無害なものですが、レントゲン上では尿管結石と非常によく似ているため、誤認されやすいという問題があります。(CTでも難しいときもあります)
まとめ:痛みを我慢せず、まずは専門医の受診を
尿管結石の診断は、ただ「石があるかないか」を見るだけでなく、各検査機器の得意・不得意を組み合わせながら、医師が総合的に判断しています。
「もしかして結石かも…」と思うような突然の痛みや血尿、腰・背中の違和感があれば、我慢せずに当院(またはお近くの泌尿器科)へお気軽にご相談ください。CTをはじめとする最適な検査で、原因を迅速に特定し、適切な治療へと繋げます。
《当院のCT》
https://yuri-uro.com/ct/